記憶が新しいうちに・・
曾祖父のお墓参りにようやく行けた、静かで幸福な時間の記録。
京都へ・・
決して距離的に遠い場所ではありませんが、とにかく時間がなく、なかなか落ち着いてお墓参りへ行くことが叶わずにおりました。
行くなら年末・・京都の冬は寒いですが、お盆の頃の暑さを思うと、まだ寒い方が良い、やはり年末にしようと思いながら3回目の年末を迎え、「今年だな・・」という感じでようやく1日休みをとり、決行。
お花と線香、そして「月桂冠」(大正時代の月桂冠ラベルを曾祖父がデザインしていました。)を手に、いざ京都へ・・
その日の京都の天気予報、雨マークがついていましたが、幸いにも雨は降らず、そして気温もそれほど低くはなく、良い感じのお墓参り日よりでした。
何度も通ったお寺に眠る曾祖父・・
曾祖父が眠る場所は、偶然私のブログを読んでくださった遠い親戚から2、3年前に連絡があり、家系図とお墓の場所を教えて頂いた時に知りました。
そこは、京都に住んでいた頃に何度も写生で通っていたお気に入りの寺。
有名な観光地でもあるため、初めてその場所を聞いた時は驚きました。
行ってみると、観光客や参拝客が通る場所にお墓があるのではなく、周りから分からない様な場所にひっそりとお墓がありました。
親戚に言われた通り、素性を伝えるとお墓に入る事ができました。
ご住職が風邪で寝込んでいて一人で探す
墓地はそこそこ広く、たくさんの墓石があります。
なんとなくの場所は聞いてはいたのですが、墓地に入り、
「・・見つかるだろうか」と不安も感じました。
”側室~墓”と書かれている墓石や、歴史に名高い一家のお墓など、、
普段知る墓地の様子とはちょっと違います。
墓石を確認していきながら・・魂が静かに眠る場所、厳かで程よく冷たい空気が心地よく感じられていました。
なんとなく進み、妙に気になるお墓があり、墓石を見てみると、とても古い墓石の様で、はっきりと字が読めません。
”~田”と書いてあるのだけは分かりますが、戒名もひかえてきていなかったので(家系図に書かれていたかもしれませんが忘れてしまっていました)頭ではあまり自信がありません。~の部分が”澤”に読めなくもないという感じで・・
お墓に惹かれる・・
頭では自信が無いのですが、その墓石の前にいると、体が心地良くしびれるような、電気が流れているような感覚がします。
心地良く、優しく、親しみを感じるような包み込むようなエネルギーです。
「・・ここかな・・」と魂ではほぼ確信しつつも、違っていたらあかんやろ、と再び寺に戻り、確認しようと思いました。
「仮にここじゃなかったとしても、、なんか凄く優しくていい感じだったし、よそ様のお墓だったとしても参っておこう・・」なんて考えながら・・
お墓にこんな気持ちを抱くなんて、そうそうある事ではないでしょう。
結果、”正解”でした。
曾祖父との静かで幸福な時間
”やっぱり、曾おじいちゃんだったんだ・・”
嬉しい気持ちで、曾祖父のお墓へ戻ってくると、やはり包み込むような、とても優しく大きなエネルギーを感じます。
頭まで温泉につかっている様な・・
掃除をして、お花やお酒、そして手紙を供えました。
私が生まれた時には既に他界していた曾祖父。
一度も会ったことはないのに、親族の中で一番親しみを感じ、強い縁や影響力を感じるのがこの曾祖父。それを墓石の前の静かな対話で再確認できたように感じます。
こんなに平和で静かで幸福な時間は・・フィンランドにいた頃を思い出しました。
(フィンランドでは”時間”の干渉から自由になれる時間が多かったです)
次の”約束”をして、親愛なる魂の眠る場所を後にしました。
翌朝、少し雨が降った後の空に・・
180度の大きなはっきりとしたとても美しい虹が、すぐ近くにかかっているのを見ました。
ほんの数分の光景でした。
こんな見事な虹を見たのは初めてです。
曾祖父との「再会」が楽しみです。